久々にマキアヴェッリの君主論を読み返してみた。
ルネサンス人を代表する外交官、歴史家、戦略家であったこの人物渾身の作品から受けた感銘は非常に大きい。歴史、特にローマ史と中世ヨーロッパ史を理解せずにはなかなか難解な文章が多いと感じるであろうが、多少なりとも時代背景を抑えて読めば、そこには現代社会にも通ずる沢山のエピソードが凝縮されている。
ビジネス本として孫子の兵法書や論語、老子までもが書店に並び、今や女子高生すらドラッカーを読む時代において、ニコロ・マキアヴェッリの知名度が日本で低いのは不思議に感じる。君主論からは現代のリーダとして、経営者として必要な鉄則、心構えを数多く学ぶことができる。
君主論を理解するには、15-16世紀の領主乱立の混沌としたイタリアの情勢と、マキアヴェッリが深い感銘を受けたこと間違いない乱世の奸雄チェーザレ・ボルジアの行動を追う必要がある。日本人が親しんだ人物に例えるなら、何も語らなかったボルジアは織田信長の生き様を髣髴とさせ、君主論を読み終えた感想は、この理論の実践者として徳川家康を強くイメージする。地域は異なれど、年表上近い時期に動乱を生きた人間のアルテから普遍の鉄則があることを想像する。
このブログにて以前に「PMマインド」と題して私の信じるリーダの在り方を書き連ねてきたが、今や筆をおいてしまった。理由はこれ以上書こうとするとマキアヴェッリの領域に踏み込むことになり、それは賛否両論あるいは非難さえ覚悟しなければならず、躊躇した結果の断念であった。
君主論、興味のある方は岩波文庫出版の訳本を。

当社サイトのご利用について  |  Image: scottchan / FreeDigitalPhotos.net
© 2013 アジャイル開発 | Enterprise Java | 株式会社アットウェア Suffusion theme by Sayontan Sinha